こんにちは、趣味フォトグラファー見習いの しゅーと です。
一眼レフカメラやミラーレスカメラを手にすると、綺麗な満月を撮影することに憧れませんか?
でも、月に1度しかチャンスがなく天気にも恵まれないと撮れません。
先日、ようやく晴れた満月の夜が巡ってきました。しかもスーパーブルームーン!
スーパーブルームーンは、月が地球に最も近いタイミングで満月になる「スーパームーン」と、1ヶ月に2回目の満月である「ブルームーン」が重なる希有な天文現象です。
詳細は以下の記事をご参照ください。
この記事では、撮影したスーパーブルームーンの写真とともに利用したカメラ、レンズ、撮影時の設定について詳細にお伝えします。
意外と簡単に綺麗な満月を撮影できると思いますので、この記事を参考にぜひ試してみてください。
撮影装備
今回の満月(スーパーブルームーン)の撮影に利用した撮影装備を紹介します。
カメラ | SONY α6400 |
レンズ | SONY E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 型名:SEL70350G (ズームレンズ、焦点距離:70〜350mm, 開放F値:F4.5〜6.3) |
三脚 | Manfrotto 5段階調節ミニ三脚 ブラック 商品型番:PIXI EVO MTPIXIEVO-BK |
リモコン | iPad (Imaging Edge Mobile) |
懐中電灯(ライト) | Apple Watch |
カメラ
カメラは「SONY α6400」を利用しました。
α6400のようにAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載したカメラでは、「レンズ側の焦点距離 × 1.5」が35mm判換算(フルサイズ換算)の焦点距離になります。
レンズ
レンズは、最長焦点距離が「350mm」の「SEL70350G」を利用しました。
35mm判換算(フルサイズ換算)で「525mm」になります。
35mm判換算で「200mm」くらいあれば月のクレーターまで撮影できると思いますが、なるべく焦点距離の長いレンズが望ましいです。
三脚
満月を撮影するときのシャッタースピードを遅くする必要はないですが、望遠撮影では手ブレが発生しやすいので三脚があったほうがよいです。
今回は、マンフロットのミニ三脚「PIXI EVO」を利用しました。
「PIXI EVO」の耐荷重は「2.5kg」です。
今回のカメラ(403g)とレンズ(625g)の合計重量は「1,028g」なので全然余裕です。
レンズが長く重いので少し不安でしたが全く問題なく安定感がありました。
リモコン
手ブレを防ぐためリモート操作でシャッターが切れるようしましょう。
iPadにインストールした「Imaging Edge Mobile」(SONY製) をリモコンとして利用しました。
「Imaging Edge Mobile」はかなり評判(レビュー)が悪いようですが、個人的にはとても便利に活用させてもらっています。
無線LANでα6400に接続するときに、初回接続が高い確率で失敗しますが。。
一度接続できれば安定して操作できるという印象はあります。
懐中電灯(ライト)
撮影モード(絞り優先AE、シャッタースピード優先AE、等)の変更はリモートではできないので、夜間撮影時のカメラ操作には懐中電灯(ライト)があったほうがよいです。
今回は Apple Watch 標準機能のフラッシュライトを利用しました。
iPhoneのライトでもよいのですが、Siri に「フラッシュライトつけて!」と頼めばハンズフリーで対応できるので非常に便利です。おすすめします。
満月の撮影設定
今回の撮影装備(α6400 + SEL70350G)による満月の撮影設定は以下のとおりです。
撮影モード | マニュアル露出 (M) |
絞り | F8.0 (固定) |
ISO感度 | 100 (固定) |
シャッタースピード | 1/400 〜 1/160 秒 |
フォーカスモード | シングルAF |
フォーカスエリア | ワイド (モニター全体を基準に自動でピントを合わせる) |
ホワイトバランス | Auto |
撮影モード
「撮影モード」は、絞り、シャッタースピードの両方を手動で設定する「マニュアル露出 (M)」とするのが鉄則です。
オートモードやプログラムAEで満月を撮影すると白トビする可能性が高いです。
絞り
「絞り」は、レンズの描写性能を最も引き出せる(画質がよい)と言われる「F8.0」に設定しました。
風景写真の撮影では定番の値と言われています。
ISO感度
「ISO感度」は最も低い「100」に設定しました。
ISO感度を上げるほどノイズが大きくなり画質が劣化します。
そのため最低値である「100」で固定しました。
シャッタースピード
「絞り」と「ISO感度」を固定したので、「シャッタースピード」で露出(満月の明るさ)を調整します。
実際に撮影してみた結果、「1/400 〜 1/160 秒」くらいがよいと思います。
満月のどのような表情を撮りたいかにより設定してもらえればよいかと思います。
シャッタースピードを変化させたときの満月の変化は作例をご覧ください。
フォーカス設定
「フォーカスモード」は「シングルAF」でよいと思います。
「マニュアルフォーカス」もチャレンジしてみましたが、非常に難儀しました。
フォーカスリングを回すときに液晶モニター上の拡大された月が大きく揺れるのでピントを合わせるのに苦労しました。
「ピーキング」を利用してなんとかピント合わせできましたが、オートフォーカスで撮影した写真との差を認識できませんでした。
ホワイトバランス
「ホワイトバランス」は「Auto」としました。
色合いを変えたい場合は、現像時に色温度を調整すればよいと思います。
スーパーブルームーンの記録
今回のスーパーブルームーンの写真はすべて焦点距離「350mm (35mm判換算で 525mm)」で撮影したものです。
また、アイキャッチ写真以外はレタッチなしの撮って出しです。(トリミングはしてます。)
トリミングなしの満月
まずは、トリミングしていない満月の写真を御覧ください。
レンズの焦点距離により満月の大きさは変わります。
35mmフィルムに満月を写した場合、満月の直径は「焦点距離の 1/100」と言われています。
今回の撮影では、レンズの焦点距離は「525mm」なので、35mmフィルム上の満月の直径は「5.25mm」ということになります。
シャッタースピード設定による満月の明るさの変化
シャッタースピードを変えたときのスーパーブルームーンの表情の変化をご覧ください。
(絞りは「F8」、ISO感度は「100」で固定です。)
いかがでしょうか。好みの表情、明るさはありましたか?
シャッタスピードが「1/500 秒」より速くなるとちょっと暗いかなという印象です。
シャッタースピード「1/20 秒」だとわずかに月表面の明暗を認識できますが、「1/15 秒」より遅くなると真っ白ですね。
月の表情をくっきりと撮るのであれば、シャッタースピード「1/400 〜 1/160」くらいがよいのかなと思います。
明るさは天候などにも左右されるので、異なるシャッタースピードで撮影してみて、あとでお気に入りの1枚を探すのがよいかと思います。
ホワイトバランス設定による満月の色合いの変化
ホワイトバランス設定を変えたときのスーパーブルームーンの色合いの変化をご覧ください。
まずは、これまで紹介した写真と同じでホワイトバランス「Auto」の写真です。ほぼモノクロですね。
次はホワイトバランス「太陽光」の写真です。
「Auto」と比べると少し彩度が上がったでしょうか。
続いてホワイトバランス「日陰」の写真です。
今回試した5つのホワイトバランス設定の中で最も赤みが強調されていますね。
ホワイトバランス設定「曇天」の写真です。
この色合いが実際の見た目に近いかもしれません。
最後にホワイトバランス設定「電球」です。
青みが強調されすぎですね。。
結論としては「Auto」でよいと思います。
現像時にLightroom等で好みの色合いに調整しましょう。
オートフォーカスとマニュアルフォーカスの比較
オートフォーカスで撮影した写真とマニュアルフォーカスで苦労して撮影した写真を比較します。
左がオートフォーカス、右がマニュアルフォーカスです。
画像を拡大して比較してみたのですが、画質に差は見られませんでした。
どちらも綺麗に撮れています!
ということで結論としては「オートフォーカス」でよいと思います。
まとめ
スーパーブルームーンの写真とともに満月の撮影方法を紹介しました。
少しでもみなさまの参考になれば嬉しいです。
次は、「岐阜城に昇る月」のような満月と人工物のコラボレーションを撮りたいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。